最終課題

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computer system foundationCSF 2026
最終課題 / CAPSTONE

私だけのコンピュータを
設計する

用途を決め、予算と電力の中で部品を選び、速さを見積もる。
選ぶたびに何かを諦める——それが設計である。

Core:授業内 90 分で草稿提出 深化:1 週間後 下書き自動保存 価格:2026-08 実勢
入力内容はブラウザに自動保存される。授業内で Core を書いて保存し、深化は家で続きから書ける。最後に「提出する」を押すまで提出は完了しない。
① 用途と制約 ② 部品 ③④⑤ 分析 深化 アンケート
0 / 5
学生情報すべて必須
CORE

組んで、分解して、反証する

全員 · 授業内 90 分

用途と制約

誰が、何のために使う機械か。そしていくらまで、どこに置くか。この 3 つが、あとの全ての取捨選択の出どころになる。

1 回の処理をこの時間以内に終えたい、という要求。用途から目安を入れる。変えてよい。

なぜ今年はメモリと SSD がこんなに高いのか。 2025 年秋から AI データセンターが DRAM・NAND の生産能力を吸い上げ、2026 年 1 月に DDR5 32 GB は一時 ¥90,000 を超えた。2024 年の 3〜6 倍である。 次のページであなたが選ぶメモリの値段は、03 章で見た「CPU・GPU・NPU」の話の直接の結果である。

部品を選ぶ — 5 層

あなたはメーカーの設計者である。ノート PC は買う人が部品を選べないが、設計者は選んでいる。その立場で、土台・CPU・メモリ・ストレージ・OS を決める。価格は 2026 年 8 月の実勢。予算と電力の 2 本の線を越えたら提出できない。

予算
① で予算を選ぶ
電力
① で筐体を選ぶ
① で筐体を選ぶと決まる

私のコンピュータ 設計書

(用途を選ぶと題名が入る)

この構成は、1 回の仕事に何秒かかるか

1 日目の PC 組み立てでは、これを勘で選んだ。いま同じ問いに秒で答えられる。 仕事にかかる時間を 4 つの項に分け、どこに時間が消えているかを見る。 計算はこのページがやる。あなたの仕事は、支配項を名指しして、なぜそうなるかを書くことだ。

① で用途を選ぶと、1 回の仕事の中身が入る
IC 命令数読み込み作業データ並列化率 pGPU 向き目標
用途を選ぶと入る

用途ごとに与えられた目安値を使っている。深化 A で ex3 の実測値に置き換えられる。

用途と構成を選ぶと、ここに内訳が出る
用途と構成がそろうと見積もりが出る
割合

どこに、いくら払うか

部品を 1 つだけ替えたら何秒になるかを、すべての候補について計算した。 1 秒縮めるのにいくらかかるかが右端に出る。この列が、設計判断の根拠になる。

変える部品変更後時間短縮追加費用追加電力1 秒あたり
構成がそろうと候補が並ぶ

灰色の行は予算か電源容量を超えるもの。時間が伸びる案は「1 秒あたり」を出さない。

効かない改善を、数字で否定する

「もっと良い CPU にすれば速くなる」——1 日目ならそう答えた。 もっともらしいが実際には効かない改善を 1 つ選び、なぜ効かないかを数字で示すこと。 上の表の数字をそのまま使ってよい。この設問がこの課題の中心である。

使える理由は 3 種類ある。支配項ではない——その部品は全体の数 % しか占めていない。 ② アムダールの上限——並列化率 p の仕事にコアを n 倍にしても、S = 1/((1−p)+p/n) までしか速くならない。 ③ 別の壁に当たる——速くした結果、次の項が支配的になって全体はほとんど変わらない。
候補を選ぶと数字が出る

この見積もりが無視しているもの

上の計算は、03 章で習った式をそのまま当てはめた粗いモデルである。 入っていないものを知っておくことが、モデルを使えることの一部だ。

入っていないもの実際には学んだ場所
キャッシュCPI は固定ではなく、キャッシュに当たるかどうかで数倍変わる03 主記憶
乱序実行・分岐予測実際の CPU は命令を並べ替えて同時に走らせる03 アーキテクチャ
SIMD1 命令で複数のデータを処理できる。IC が実質減る03 プロセッサ
OS のスケジューリング他のプロセスと CPU を分け合う。応答性と処理量は別物04 OS
ストレージの実効速度カタログ値は連続読み出し。細かいファイルでは大きく落ちる03 主記憶

深化 A・B では、ex3 で実際に命令数を測り、この見積もりとの差を説明する。

深化

設計書を、どの方向に深めるか

1 つ選ぶ · 1 週間後

6 つから 1 つ選んで取り組む。複数やっても最も良い 1 つだけを評価する。自分の得意な方向で、深く。

Aプログラムで測る選択中ch02 · 03

① の用途に関係する小さな処理を ex3 の CPU シミュレーター で書く(例:N 件のうち条件に合うものを数える)。実行すると画面に「実行した命令数」が出る。「設計書にコピー」で下に貼る。

IC = 命令数 × 繰り返し回数 = 百万命令
B命令を削る選択中ch02 · 03

ex3 の 12 命令のうち、なくても同じ結果が出せる命令を 1 つ選ぶ(例:MUL は ADD のループで代用できる)。同じ計算を、その命令あり/なしの 2 通りで書いて、命令数を比べる。

IC は 倍に増える
Cコアを増やしても速くならない理由選択中ch03

あなたの用途のうち、並列にできる割合 p を見積もる(判例は文書ごとに独立 → p ≈ 0.9。1 つの巨大 PDF の逐次解析 → p ≈ 0.2)。Amdahl の式 S = 1 / ((1−p) + p/n) でコア数 n の効果を出す。

コア n速度向上 Sそのコア数を持つ最安 CPU価格
D数字を用途から導く選択中全章

自分の設計書を、自分の学部の教授か家族に説明する文章を 400 字で書く。規則は 1 つ:すべての数字に、用途から来る根拠を付ける。たとえ話は導入に使ってよいが、理由の代わりにはならない。

✕ たとえ話で済ませているメモリは作業机の広さのようなもので、広いほど快適なので 32 GB にした。
○ 数字を用途から導いている判例 DB の全文索引が約 6 GB、ブラウザで 20 タブ開くと約 3 GB、OS が 4 GB。合計 13 GB で 16 GB では余裕がなく、DB が増えることを考えて 32 GB にした。
E歴史のマシンと並べる選択中ch00 · 01 · 03

自分の設計を、下の 3 台のどれかと同じ 5 層で並べる。何が変わったかと同じだけ、何が変わっていないかを書く(プログラム内蔵、取り出し→解読→実行 …)。

あなたの設計
FOS の選択を弁護する選択中ch04

あなたの用途は「多くの仕事に素早く応答する」ことが大事か、「1 つの重い仕事を最大の速さで終える」ことが大事か。04 章のスケジューリング体験で試したことと結びつけて、選んだ OS を弁護する。

挑戦

任意・加点

+10 まで
+Verilog で命令を 1 つ追加するex2

ex2 の累加器 CPU(cpu_accum)に、自分の ISA から 1 命令(例:SUB、JEQ)を追加して EDA Playground で動かす。

+実在する CPU のスペック表を読むch03

実在する CPU を 1 つ選び、公表されている性能と ③ の見積もりの差がどこから来るかを説明する(キャッシュ・乱序実行・SIMD・ブースト ─ このモデルに入っていないもの)。

評価

どう採点されるか

部分配点基準
構成(①②)206 層すべてに理由がある・予算と電源容量を越えていない
分解(③)25支配項を正しく名指しし、なぜそうなるかを自分の構成の数字で説明している
改善(④)20予測時間と 1 秒あたりの費用を示して選んでいる
反証(⑤)253 段階:数字を挙げた / 支配項かアムダールで説明した / さらにモデルの限界にも触れた
アンケート10答えてあれば満点。設計書には載らない
深化+10加点。ex3 の実測や WebVM で、見積もりとの差を説明した
アンケート

授業について

設計書には載らない

ここから先は設計書に印刷されない。先生が授業を直すために使う。短くてよい——どこで分かり、どこがまだ曖昧かを正直に。

説明できるだいたい分かる聞けば思い出す分からない
スイッチ・回路(00–01 章)
命令・言語(02 章)
CPU・メモリ(03 章)
OS(04 章)
層と層のつながり(全体)
提出する準備ができたら

Core は授業内に一度提出する。深化を書いたら、同じフォームからもう一度提出する(後の提出が有効)。

価格の出典:

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